厚生労働省が5月30日(本日)の午前中に発表した2017年4月の有効求人倍率(季節調整値)が前月比で0.03ポイント上昇し、1.48倍となりました。これはバブル期の最高値である1.46倍(1990年7月)を上回る数字です。

そして、転職市場が賑やかですね。

人材ビジネスという視点だけで見ると単純に活況で良いのでしょうが、「何でもかんでも転職」となってしまうと、「労働力流動化」の本来の意味をなさなくなってしまいます。

転職を考えていらっしゃる技術者の方は、転職の目的を明確にして、その目的を見失わないように冷静に活動をすすめていただければと思います。

そのような転職活動で、利用することが多くなった転職エージェント。今回は転職エージェントを利用する際に気を付けたいポイントについてのお話です。

転職サイトに登録すると、転職エージェントからスカウトメールが来ます。それに返信した後、皆さんは転職エージェントとどのようにやり取りをしていますか?

電話ヒアリング → 求人紹介 → 応募

というようなことはないでしょうか。

遠方にお住まいの方であれば、仕方ない場合もありますが、会って話さずに企業へ紹介するというのは、私の感覚では少々違和感を感じてしまいます。

世の中どんどん変化しているので、各人の価値観の問題かもしれませんが、私は以下のように考えています。

転職エージェントの仕事は仲人(なこうど)のようなもので、両者(技術者と求人企業)を引き合わせるわけですから、自分がお会いしたこともない人を企業に紹介するのは企業に対して失礼にあたるのではないかと思ってしまいます。

また、転職を考えている技術者の視点に立ってみると、自分自身の雰囲気やキャラクターを含めたメールや電話では分からないニュアンスを転職エージェントに感じ取ってもらって、そういったことも含めて自分に合った環境や風土の企業を紹介してもらえたほうが良いと感じるのではないかと思っています。

「負担を軽減して、手間をかけずに、効率よく・・・などなど」というのは、ユーザーに対してビジネスとしては非常に良い提案ですが、転職活動は違うと思います。

ご自身の大事な人生の選択、決断になりますので、後悔のないように出来ることは全て全力で取り組み、手間はかけたほうが良いと思います。

本質を考えて、転職エージェントをうまく活用していただければと思います。