最近、転職相談に来られる方が皆、口をそろえて「リクナビやdodaというような転職サイトに登録したら、スカウトメールが何度も沢山来る。」ということが多くなったような気がします。

普通に考えたらスカウトメールが沢山来るということは、自分の価値が高いのではないかと感じて、嬉しいはずなのですが、実際はそうでもないようです。

的外れな求人が送られてくる

スカウトメールが沢山来ると言っても、全く的外れな内容のものが多いようで、受け取る側からすると数が多い分スパムメールよりひどいと感じているようです。

例えば、機械設計技術者なのに営業職の求人を添付したスカウトが来たり、産業機械のPLC制御設計を経験しているのに、組み込みソフト開発の求人を添付したスカウトが来たり、というような感じです。

本来スカウトメールはキャリアを考える際に活用できるもの

転職エージェントが、しっかりとレジュメの内容を見て、マッチすると思われる求人のみに厳選してスカウトメールを送っていれば、本来スカウトメールはキャリアを考える際に活用出来るものです。

例えば、

  • 自分では探しきれなかった企業に気付くことが出来る。
  • 大体の自分の市場価値を知ることが出来る。
  • どの業界が好調なのかが見えてくる。

などなど、当たり前のことではありますが、活かし方はあります。

しかし、現実は自分の経験とは違った求人や、自分のスキルレベルを超えた求人が送られてくることが多々あるようです。

なぜ的外れな求人や自身のスキルレベルを超えた求人が送られてくるのか

的外れな求人が送られてくる訳

技術的な知識や業界の知識がない転職エージェントの場合、キーワードや現住所、希望勤務地などを設定して、一括でメールを送信することがあるようです。

また、最近ではRPA(ロボットプロセスオートメーション)を使って、人がスカウトメールを打っているのではなく、ロボットが自動送信をしているパターンが増えています。

スカウトメールの数が増えたことや、ミスマッチな的外れな求人が送られてくる背景にはこのような現実があります。

自分のスキルレベルを超えた求人が送られてくる

企業が求めるスキルに自身の経験が当てはまっていなかったり、自分のスキルレベルを超えた求人が送られてくる場合は、期待しても良い場合があります。

それは、転職エージェントと求人企業が非常に深い関係を構築していて、求人票が求めるレベルに達していなくても、転職エージェントが、この人なら求人企業に提案して通すことができるだろうと判断した場合です。

転職を成功させるには転職エージェントのマッチング力、企業への提案力、技術的な知識、業界の知識などが大きく影響するということは知っておいていただいた方が良いと思います。

まとめ

転職活動が身近になってしまったことで、気づきづらくなっていますが、転職は本来人生の中でも非常に大きなライフイベントになります。慎重かつ真剣に進めるべきものだと思います。

転職を考えている方々と転職エージェントの両者がいい加減なことをせず、真剣に取り組むことで、信頼関係を構築出来るよう、業界の健全化を進めていきたいです。