転職をする理由は人それぞれですが、大きく分けて2つのパターンがあります。それは、転職理由が明確なパターンと、不明確なパターンです。今回は、転職理由が明確なパターンの1例を取り上げて見ました。
給与が上がらない or 下がった、という転職理由
給与問題での転職というのは、いつの時代も大きな要因として多い事例でしょう。生活に困るレベルの人から、上昇志向の高い人まで、様々な方々が給与問題での転職を考えています。この給与問題での転職について少し考えてみましょう。
生活が困るレベル
今時そんな人いるの!?と聞かれる事もありますが、実際にあります。一番困るのは、給与が支払われない事例です。令和の時代にも実例があるのです。会社の運転資金の問題等で、給与支払いが遅れる、満額支払われない、というのが現実的にあったそうです。これは流石に生活が困ってしまいます。
また、入社以来5年以上経っても殆ど給与が上がらない、賞与がカットされた、残業代が支払われない、生活ギリギリだった給与が下がった、等というのも生活への影響が大きく出る事例です。
モチベーションダウンに繋がる給与変化
次に取り上げたいのが、生活への影響という程ではないが、働く上でのモチベーションに悪影響を及ぼすような事例です。例えば、昇格して責任が重くなったり忙しくなったのに年収が下がった、というのは、管理職になった事で、残業代が出なくなり、役職手当がそれ程大きくなく、働き方は変わらない場合などに発生する事例です。他には、個人で成果をあげたにも関わらず、会社の業績等を理由にインセンティブをもらえなかった。昇格を見送りにされた、等。他の会社に移れば給与が上がるだろうと考えるかもしれません。
とにかく上昇志向の強い場合
常に、キャリアアップを考えている人もいます。今の会社で結果を残し続けても、それに比例する給与アップが望める会社は少ないでしょう。それであれば、タイミングを見て条件の良い会社へ移ろう、という考え方の方もいます。外資企業や、インセンティブ重視の会社へ行きたがるかもしれません。
給与を上げたい転職に関して
そうなってくると、転職を機に給与を上げたい、という考え方になるでしょう。転職理由としては、多くある理由です。しかし、キャリアコンサルティングの立場で、ここでしたい質問があります。
今の会社で給与が上がっても転職したいですか?
この質問をすると、皆さんはどういう答えが返ってくると思いますか?もちろん、大きく分けて2つなのですが、この答えは非常に重要なのです。
転職したいです!
転職まで考えているのですから、給与が上がっても関係ないという場合があります。例えば、その場で給与が上がっても、給与基準が低いと感じていたら、またどうせ不満が出るという考え方。他には、給与を理由に転職を考えてはいるが、実際には他にも不満が色々とあるという場合。この場合というのが非常に重要で、本当は何故転職したいのか?というのを自己分析する必要が非常にあります。
転職しません!
逆のパターンは、当然、転職をしないという考え方です。理由は明確、給与に不満がある訳ですから、これが解決すれば転職する理由がなくなるのです。ここで重要なのは、本当に給与だけが不満ということが明確になったということです。実は、この場合、キャリアコンサルタントとしては、転職をオススメ出来ない場合が多いのです。本当に転職だけが理由であれば、それを解決する方法を考える事が再先決です。
まとめ
転職理由というのは、1つの人もいれば複数の人もいます。それを見極める事が非常に重要です。それを見抜くための魔法の質問が、直球の質問なのです。今回で言うと『給与が上がっても転職しますか?』なのでした。