製造業界で働く技術者の方の転職面接では、必ず技術経験の詳しい内容や、携わってきた開発製品について質問されます。
「自分が経験してきたことだから、当然説明出来ますよ!」
という方もいらっしゃるかと思いますが、これが意外と難しいものです。事前に内容を整理しておかないと面接で悲惨なことになりかねません。
今回は、経験してきた製品や技術経験についての質問対策として、どのように準備しておいたら良いかについてお話します。
なぜ経験してきた製品や技術経験についての質問をしてくるのかを考える
転職面接では、「何をPRしようか。」「どうやって話をしたら良いか。」「これは話しても良いものか。」などなど、どうしても自分視点での準備になってしまいがちです。
転職面接成功のポイントは相手の立場に立ってみることです。
今回のテーマで言えば、「経験してきた製品や技術経験についての質問はどのような意図があって聞いてくるのか。」「面接官は何を聞きたいのか。」を考えることです。
- 携わってきた製品について詳しく教えてください
- 技術経験についてもう少し詳しく教えてください
この質問をすれば、言われたことだけを着実にこなすだけの人なのか、様々なことに興味を持って積極的に仕事に取り組んできた人なのかが分かります。
経験してきた製品についての説明ができないということは、製品のことを良く知らなくても、何とかなる仕事だったということです。また、技術経験について詳しく説明できないということは、主体的に仕事を進めてこなかったり、根本が分かっていない状態で、仕事をしてきたということです。
つまり、深く考えずにやり方だけ覚えて、仕事をこなしてきただけということになります。
製品の説明や、技術経験についての説明ができるだけで、「あっ、この人は色々と考えながら仕事をしてきた人なんだな。」と思ってもらえる可能性が上がります。
準備しておけば良いだけの話なので、製品や技術経験について説明できないという方は、面接前に是非準備しておくことをおすすめします。
自分が経験したものや業界は、皆が詳しく知っているとは限らない。
説明する上でこれは重要なポイントです。
携わってきた製品や技術経験の説明をする際に難しいのは、今まではその業界の言葉や当たり前と思って会話してきた内容が、スムーズに通じないことです。
初めての何も知らない人が聞いても分かるように説明しなければなりません。
形状や素材感、どのような部分に使われていて、どのような機能があるのか等、言葉だけで説明するのは難しいですよね。
それを解決するのに良い方法は、
「写真や絵を見せる」
です。
書類選考時の履歴書や職務経歴書、そして面接時では、「一般的な形でないとダメなのではないか。」と考えてらっしゃる方が多いですが、応募書類の提出や面接は事務的に形式上行っている訳ではなく、お互いを理解することが目的ですので、自分の事を正確に理解してもらうために、正確に伝えることが重要です。
その為に、携わってきた製品の写真や絵を別紙の説明資料として用意するのは効果的です。人によっては趣味で作ったロボットの一部分を持っていく方もいらっしゃいます。
※現状開発中であったり、客先へ納品していて外部には見せられないものは、一般的に公開されている類似品などを用いると良いです。類似品などもない場合はご相談ください。
面接で極度に緊張する方にも「写真や絵を見せる」はおすすめ
面接では面接官の視線は当然自分に集中しますが、これがまた緊張しますよね。
そんな時は、別紙で携わってきた製品の写真や絵を配ってしまえば、自然と面接官の視線は資料のほうに行きます。これでだいぶ緊張がほぐれ、説明しやすくなるはずです。
まとめ
- まずは、なぜ面接官は経験してきた製品や技術経験についての質問をしてくるのかを考える。
- 面接では、自分のこと(携わった製品や技術経験等)を正確に理解してもらうことが目的。
- 面接では、別紙として携わった製品の写真や絵、あるいはロボット等の実物の成果物を持参する。
- 視線が自分に集中して緊張する方は、資料をもとに説明する形を取る。
それぞれの方にあった具体的な資料の作り方をお伝えしていますので、是非ご相談ください。