最近では仕事でもプライベートでも、電話でのやりとりする機会が少なくなってきました。とは言っても、電話での応対というのは無くなりません。お取り引きのある企業様やお問い合わせなどで電話を受けることは日々あります。

ある企業の営業担当の方が弊社へお電話してきたときのことです。こちらが社名を名乗ると、

「〇〇社の△△と申しますがぁ、社長さんっていらっしゃいますか?」

『さんって』って・・・。居酒屋さんに電話して、「今日ってやってますか?」とたずねているような話し方ですよね。とてもビジネスシーンで使用する言葉遣いではありません。「〇〇社長はいらっしゃいますか?」とたずねる方もいらっしゃいますが、「社長の〇〇様はいらっしゃいますか?」と言う方がより良いと思います。

余談ですが前述の、「今日ってやってますか?」を丁寧な言い方でたずねるときに「やってらっしゃいますか?」と聞く方がいますが、「やる」という言葉自体が丁寧ではないので使用せず、「本日は営業されてますか?」といった聞き方がスマートですね。

さて、弊社へかかってきた電話の続きです。社長が不在であることを伝えると、

「あぁー…そぉーですかぁー・・・うーん・・・どうしよっかなぁー。じゃーあ、またあとでお電話します。」

・・・長い独り言のあと、のちほどかけなおすとのこと。旧知の友達と話していたかと錯覚しそうでした。繰り返しになりますが、ビジネスシーンにおける電話です。

用事があるからお電話するわけですが、相手が不在だったりすぐに対応いただけない場合もありますよね。ですから、電話をかける時点で想定できる対応パターンを用意しておくべきです。相手が不在であれば、自分からかけなおすのか、相手の方が戻ってこられたら折り返しをいただくか。あるいは対応してくれた方へ用件の伝言をお願いするなどの手段もあります。

相手がお客様であれば、こちらからかけなおす方が良いでしょう。また用件を話すことが出来たあとは、電話を切るときは基本的にはかけた方から切るものですが、お客様でしたら先方が切ってからが良いと思います。

転職活動においても、応募企業へ電話をかけたり受けたりすることもあると思います。電話をかける前に、マナーや言葉遣いをあらためて確認しておきましょう。