キャリア相談にいらっしゃる方々には、それぞれの理由があります。転職を強く希望する方ほど、具体的で強い理由があります。その中で今回取り上げるのは、『スキルアップが目的の転職』です。
スキルアップしたい!!
技術者であれば、常にスキルアップを望んでいる事でしょう。転職を機に大きくスキルアップしたいという人も多いでしょう。転職エージェントが薦める『ポジティブで印象の良い転職理由』にも入っているでしょう。
本当にポジティブな理由と取ってくれるのか!?
こればっかりは、面接官によりますが、私なりの見解で述べさせて頂きます。
まず、恐らくITエンジニアの場合は、ポジティブな理由と取ってもらえるでしょう。IT企業は、その得意分野、得意技術、というようなカテゴリーが割と明確です。
『もっと上流の仕事がしたい!』
『自社システムを作りたい!』
『最新の環境・言語・アプリ等を使った開発をしたい!』
というような具合です。
ですので、『スキルアップ』という意識が伝わりやすいと思われます。
では、ものづくり技術者はどうでしょうか!?
ものづくり技術者がスキルアップを転職理由にすると!?
ものづくり技術者の場合、非常に慎重な使い方が必要と思われます。
ものづくり企業は、会社規模に関わらず、技術力の高さ、独自性、等がそれぞれです。なので、比較がしにくいので、『スキルアップなのか?』という疑念が浮かびます。
また、職人的な技術者が必要になる場合が多い事もあり、熟練度、継続性、積み重ね等が重視される場合も多いです。
そのような考えの面接官に『スキルアップの為に転職したいのです』という言うと、『違う会社で一からやってスキルアップになるのか?』『同じ環境にいた方がスキルアップになるのではないか?』『自分がスキルアップ出来ればそれで良いのか?』というような、一般的には保守的と取られる考え方も多い気がします。
ものづくりのスキルアップ!!
明確に、どういうスキルアップかを説明し、それが今の環境では無理である事を伝えましょう。そうすれば、スキルアップは明確な転職理由になります。
例えば、『現職の製品よりも、もっと精度の高い製品を開発したい』『その企業でしか作れない製品を作りたい』『駆動機構のある製品を設計したい』というような内容は如何でしょうか?
もし、ご自身が『なるほど』と思う理由であれば、それは相手にも通じると思います。『具体的に伝えられるかどうか』が非常に大事なポイントです。