今回は仕事とは何かについてのお話です。
社会人になって数年経った時に考えること
初めて社会に出るときは、何をするにしても未経験者となる為、とにかく働くということが目的になっている場合が多いかと思います。そして社会に出て働き始め、仕事を経験すると、色々なことを考え始めます。
- 何でこんなやり方をしているのだろうか。
- 自分だったらもっとこうするのに。
- もう少し権限を与えてもらいたい。
- 出来るようになったんだから給与を上げて欲しい。
- このままこの環境でやっていって大丈夫なのだろうか。
等々
というように基本的には不満を持ったり、不安を感じたりすることが多いようです。
そうすると「転職を考えてみよう!」となるのですが、約40年という長い社会人人生ですので、そこでちょっと考えていただきたいのです。
不満や不安だけで転職活動を進めてしまうと、根本解決は期待できないからです。
長い社会人人生を充実したものにするためには、仕事とは何かを考える必要があります。
新卒で入社してからの流れを大まかに見てみると
入社当初は全てが慣れないことばかりで、先輩達がスーパーマンに見えたのではないでしょうか。
そして、少し慣れてくると派生業務ばかりで自分もメインの業務を任せてもらいたいと思うようになります。ここでこの状況が長い間続くと、新卒入社して短期で退職を考える人が出てきます。
それを乗り越え、メインの仕事を任され、仕事の難しさを知り、やはり先輩は凄いなと改めて感じるかと思います。
しかし、それも出来るようになってしまうと先輩は普通の人に見えてきます。
するとこのまま続けていっても将来先輩のような感じであれば・・・と将来不安を感じたり、これだけ出来るようになったのに、給与が上がらないと不満を感じたりして、転職を考える人が出てきます。
その先の段階もありますが、このようにしてどのような段階においても不満や不安は付きまとってきます。
負のループから抜け出す
この負のループから抜け出すためには、仕事に向き合う姿勢や考え方といった基礎を身につけて、自分の存在価値を知る必要があります。
例えば新入社員として入社し、
- 先輩や上司から指示された仕事(主に派生業務)が出来るようになる
- 先輩や上司の指示のもとメイン業務が出来るようになる
ここまでは仕事を覚えただけであって、ゴールではありません。この段階で、早く役職を付けて欲しいとか、給与を上げて欲しいというように、不満や不安を感じてしまうことが少なくありません。
しかし、この段階では会社の仕組みの中で、仕事が出来ただけです。会社が積み上げてきたノウハウがあるからこそ、成り立っているということに気づかなければなりません。
仕事を覚えた時からが本当のスタートです。
初めは与えられた仕事を覚えることに必死で余裕がないかもしれませんが、不満や不安がよぎる頃にはある程度余裕があると思います。その時こそ以下のように自分に問いかけて、自分の仕事について考えてみましょう。
- 自分が行っている仕事は、何の為にやっているのだろうか。
- 自分が行っている仕事は、誰の役に立っているのだろうか。
- 自分が行っている仕事は、どのように役に立っているのだろうか。
- 自分の行っている仕事は、本当に組織にとって必要なのだろうか。
- 自分の行っている仕事は、自分ならではの付加価値があるだろうか。
このようなことを考えることによって、上司の為に働いているわけではないということに気づいたり、仕事における本当の貢献度や自分の存在価値等が見えてきて、初めて仕事のやりがいというものを知ることが出来ます。
転職を考える前にこのようなことを考えて仕事に向き合っていれば、良い方向へ進むことが出来ると思います。不満や不安だけで転職を考えていないか今一度自分自身に問いかけてみていただければと思います。
そして、このようなことも含めてサポートさせていただくのが、我々キャリアコンサルタントの仕事です。