転職「したいのにできない」のはなぜ?
転職で実現したいことを一言で表すと「いまある不満(不安)を解消したい」ではないでしょうか。仕事内容、人間関係、給料、勤務地、労働時間・・・人それぞれ、不満(不安)はひとつではないことも多く、これらを解消できる新たな環境を求めて活動をされていることと思います。
活動を始めたものの、「なかなか選考が進まない」、「なかなか転職できない」という方もいます。
自分なりに動いてみたけど「良い企業に出会えない」と感じている
【良い企業】とはどんな企業でしょうか。ポイントはいくつか挙げることができるかと思いますが、これも一言で表すならば「いま抱えている不満(不安)が解消できる」企業が【良い企業】と言えるではないでしょうか。
「なかなか転職できない」という人は、言い換えると「なかなか良い企業に出会えない」と感じているのだと思います。
また、日々の面談を通じて思うのは、「自分が抱えている不満(不安)のすべてが解消できるとは思わない反面、希望する企業に巡り会う探し方をしてないだけなのではないか?」と捉えている人もいる、ということです。
自分なりに活動はしてみたけれど、良い結果を得ることができない。そこで【主体的な活動】をやめてしまう人もなかにはいるのです。
受け身の就職活動にシフトする人
ここで言う【主体的な活動】とは、転職サイトや企業サイトの採用情報などからご自身で選定し応募手続きをすることを言います。そういった活動で良い結果が得られなかった経験から、転職エージェントにすっかり任せた状態、ある意味、受け身の活動にシフトすることで「良い企業を見つけてくれて良い方向に進むのではないか」という考えに至るのだと思います。
「自分にとって求める要件を100%満たすパーフェクトな企業を紹介してくれるはず」だから「そんな企業は自分のことを高く評価してくれるはずだろう」と思う方もいるようです。面談時にはあらゆる可能性や様々な視点からアドバイスもさせていただくのですが、「せっかく相談に行ったのにパーフェクトな企業を紹介してもらえなかった」と残念に感じている方もいます。
ご自身にとって大事な条件を100%満たす企業は存在するのでしょうか。そして、そんな企業は誰から見ても【良い企業】なのでしょうか。
自分軸がブレることになる?
前述のとおり、【良い企業】の定義は人により変わるものです。そして、企業には様々な人が所属しています。経験や年齢、理想とする働き方など価値観も違う人たちが集まり一つの企業を成しています。
既に存在している組織に後から参入する中途入社組はどのように協働していくのかが求められます。つまり、ご自身の価値観とは異なる状況も受容し、ときには順応する必要も出てくるのです。
このような状況を「自分軸がブレる」「妥協できない」と受け入れずにいるとなれば働き続けることが難しくなります。ご自身の価値観・自分軸がブレないのは悪いことではありません。しかし、社会生活を送るうえでは妥協や譲歩する場面も必要ですよね。
【100%からの引き算】をしてみましょう
『【良い企業】と出会い、入社し、働き続けるためにできること』を考えてみましょう。
・譲歩できること(もの)、妥協できないこと(もの)などをしっかりと項目ごとに考える。優先順位をつけるなどして可視化してみましょう。
・不安なところ、懸念事項があれば具体的に質問し、明確にしたうえで解消ポイントを探る。先入観、思いこみで決めつけていることもあるかもしれません。
【100%にするための足し算】という考え方もあります
引き算と言われても難しい、と思われる方もいますよね。そんなときは逆に考えてみましょう。
・より良い生活、より働きやすい環境をつくり出すために努力できることは何か考える。大変そうだけどイヤじゃないことや、代替可能なことがあるはずです。
100%に近づくためにできることを積み上げた結果、100以上になることもあるかもしれません。
家族や友人など日常生活で自分以外の人たちとかかわるなかで、お互いがより楽しく過ごせるようにと、意識的にあるいは気付かないうちにしている引き算や足し算はあると思います。それは組織のなかで働くことも同じなのだと認識すれば、今までとは違った視点で企業を見ることができると思います。
不安なところを解消し、100%いや100%以上の環境に身を置けるよう一緒に考えましょう!