様々な転職支援サービスが増えてきたことで、転職活動の負担が今までよりも軽くなり、便利になってきたのではないでしょうか。しかし、いかに便利になっても、転職成功するか否かは、別物です。
今回は、製造業界の技術職の方々が転職成功するための秘訣をいくつかのポイントに絞ってお話させていただきます。
そもそも転職成功とは?
どうなったら転職成功と考えますでしょうか?
「内定が取れた」「入社先が決まった」「年収アップした」「希望していた企業に入社できた」などなど、色々とありますよね。
それぞれの考えがあって良いと思います。
ただ、入社後に「やりがいを感じながら仕事に取り組むことが出来る環境であった」「成長出来た」「評価されて年収が上がった」「尊敬できる先輩と出会えた」「部下を持ち、マネジメントも経験するようになった」などなど、入社後、自分にとっての収穫があって初めて転職成功という考え方が必要だと思います。
転職目的が大切
転職目的を「内定を取る」ということにしてしまうと、入社後にこんなはずじゃなかったといったギャップが生じてしまう可能性があります。「内定を取る」は目標にしましょう。
今更のお話で恐縮ですが、目的の目標の違いを再確認します。
- 目的:最終的に実現したいこと、到達したいこと
- 目標:目的達成までの通過点であり、目的達成のための手段
大学受験でも目的を「合格」とすると、入学後に「何をするんだっけ?」となってしまう可能性があるのと同じです。ちょっと極端な表現ではありますが・・・。
とにかく転職目的をどのように設定するかで、入社後の状況が大きく変わりますので、転職目的は、じっくりと考えていただきたいと思います。
Whatだけでなく、HowとWhoを考えることも重要
モノづくり業界での、技術者/エンジニアのWhatとは、「何をしたいか」、「何の製品に携わるか」「何の業界にするか」などになります。
これらは、非常に重要なことです。
しかし、これだけでは入社後の収穫を得るには少々足りません。HowとWhoも考えていく必要があります。
Howとは、「どのように働くか」「どのような職場環境か」「どのようなスキルが身につくか」「どのような経験が積めるか」などなど、入社後の具体的な「働き方」です。
Whoは、「誰と働くか」です。
How、Whoについては、入社後のギャップをなくすために非常に重要なポイントであることは間違いないのですが、求人票や企業ホームページでは、求人企業側のポジショントークのような内容になりがちなので、判断が難しいのが現実です。
これについては、今のところ各企業のリアル情報に熟知している転職エージェントに頼るしか方法はないです。うまく転職エージェントと付き合い、活用していくことがポイントになります。
転職が成功する技術者/エンジニアの共通点
日々、転職支援をしていると転職が成功する技術者/エンジニアの共通点が見えてきます。
私たちの転職支援は、まずお会いしてインテーク面談(初回面談)を行うところから始まります。
インテーク面談(初回面談)で、どのようなお話をするのかについては、以下リンクをご覧いただければと思います。
その際、必ずどのようなご経験をされてきたのか、どのようなことが出来るのかについてお伺いします。その部分の説明をしっかりと聞くと、実は主体的に仕事を進めてきた方か、言われたことをやってきた方なのかが分かってきます。
仕事を主体的に進めてきた方は、経験してきた内容を体系的に分かりやすく説明出来、通常業務の枝葉となるような部分も良く知っていることが多いです。
逆に受け身で仕事をしてきた方は、経験内容が説明出来なかったり、話が行ったり来たりして、ご自身の経験が整理できておらず、何が得意なのかも分からないというようなことが多いです。
このように言うと、「自分はそんな大した経験していないから・・・」と思う方も多いかとは思いますが、ここで重要なのは仕事の難易度ではなく、仕事に対する姿勢だったり、考え方の部分になります。
例えば難易度の低い簡単な仕事だったとしても、その仕事内容の目的をしっかりと理解し、主体的に仕事をしてきた方は、経歴説明にストーリーがあります。このストーリーが非常に重要なのです。どんなに素晴らしい自己PRであってもストーリーには勝てません。
ストーリーがある方は面接で緊張していても、面接官に興味を持ってもらえ、うまくいくことが多いです。
また、応募先企業の選定についても、自分自身は何を経験してきて、現状何が出来るのか、そして今後何を実現したいのかが、整理できていることが多いため、転職後も、しばらくしてまた転職を考えるという事が少なく、やりがいを持って仕事をしている場合が多いです。
転職が成功する技術者/エンジニアの共通点ということでご紹介しましたが、もちろん必ずという事ではありません。転職は、様々な要素が絡み合っているので、そんなにシンプルな事ではありません。ただ、現職で「自分は主体的に仕事をしてこなかったな。」と感じているようでしたら、転職を考える前に、まずは現職で主体的に働けるように頑張ったほうが良いかもしれません。どうしても転職せざるを得ない場合は、そのような今までの自分を自覚して、「今後はこうする!」という考えを強く持って、転職活動を行うと良い方向に進んでいくと思います。
デジタルでまとめることが出来ない転職活動ですが、どのような仕事でも一生懸命取り組み、主体的に仕事をしてきた方は、高い確率で良いキャリア形成が実現できると思います。
転職成功の秘訣まとめ
- 転職成功とは、入社後に自分にとっての収穫があったかどうかである。
- 目的と目標を明確にする。「内定を取る」は目的ではなく目標。
- Whatだけでなく、HowとWhoも考える。