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転職面接で「現在の年収」と「希望年収」の正しい伝え方

電卓と給与明細とお札

転職面接では必ず「現在の年収」と「希望年収」を聞かれますが、初めて転職をしようとしている技術者の方は、その意味を正確に理解していないことが多く見受けられます。面接の事前準備で毎回お伝えしていることですが、改めて説明します。

「現在の年収」の良くある勘違い

転職相談時に私も「現在の年収はいくらですか?」と聞いていますが、結構な確率で勘違いされていらっしゃる方が多いです。

それは「手取り額」で答えたり、「通勤交通費込みの手取り額」で答えてしまうパターンです。

面接で企業が知りたいのは「額面の年収」です。

つまり、社会保険料や税金を引く前の月額基本給と通勤交通費を除いた各種手当、賞与を足した年間の金額が、企業が知りたい年収となります。

また、年収は多く言っておいた方が、有利なのではないかと考え、実際よりも多めに言ってしまう方もいらっしゃいますが、入社時に前職の源泉徴収票を提出しなければならないので、入社後に嘘がバレます。そうなると最悪の場合、入社取り消しなどもありますので、現年収は正確に伝えるようにしてください。

「現在の年収」と「希望年収」はどのように答えるのが正解?

転職面接では、現在の年収あるいは直近に就業していた企業での年収と、希望年収を必ず聞かれます。

その際、どのように答えていますか?

あるいはこれから面接に臨む場合、どのように答えようと考えていますか?

これには正しい答えはないと考えています。

ただ、「どのように答えればよいですかね?」と聞かれれば、私はいつも「現年収は正確に答えて、希望年収は正直に答えて下さい。」と言っています。

では、希望年収は何も考えずに欲しいだけの金額を言ったり、今より少し多めに設定して・・・というように適当に高めに決めた金額を言えば良いのでしょうか。

それは、間違っていると言えます。

求人企業側の立場になってみると、どのような根拠でそのような希望年収を提示してきているのかが分からなければ、希望に応えることは出来ませんよね。

「権利ばかり主張して義務は全うしない。」という言葉がありますが、今一度考えてみてください。

現年収よりも高い希望年収を伝える際のポイントは、根拠も伝えられるかどうかです。

根拠があれば、堂々と年収アップを希望しても良いかと思います。

ちょっと話は変わりますが、シリコンバレーで「What do you do?」と聞かれたら、日本人は「私はソニーで働いていますよ。」とか「私はキヤノンで開発部長をやっています。」と答えがちという話を聞いたことがありますが、質問した側にとっては、そういうことには興味がなくて、何が出来る人なのかを知りたいのだそうです。

自分は何が出来る技術者なのかを説明出来ますか?

これっていきなり聞かれると答えるのは難しいですよね。

シリコンバレーでの話は極端ですが、自分は何が出来る人なのかを簡潔に説明出来ると、面接準備になるだけでなく、自分の市場価値が見えてきたり、今後のキャリアを考えていく際の判断材料になったりと、メリットは大きいので、是非一度考えてみてください。

で、結局希望年収はどうやって答えたら良いかですが、一般的に多いパターンで無難なのは以下のような答え方です。

「御社の規定があるかと思いますので、基本的には規定通りで問題ありませんが、現在(あるいは前職)の年収と同等程度いただければと考えております。」

この際に気を付けなければならないのは、自分の価値を落とすような言い方はしないことです。残してきた実績はしっかりとPRした上で、御社にお任せしますという話です。

現年収よりも高い希望年収を伝えても納得してもらえる具体的事例

2年前までは600万円だったのが、会社業績が悪化し、現在は450万円になっているという技術者がいらっしゃいました。

この場合は、その事を正確に分かりやすく伝えれば、希望年収600万円と言っても良いと思います。

なぜなら本来は600万円もらっていたけど、企業側の都合で現在450万円になっているので、元に戻したいという思いは誰もが納得できるからです。

それ以外のパターンで年収アップを希望する際は、誰もが納得できるような具体的根拠を説明するしかありません。

給与関連については慎重に

給与関連は、難しい部分がありますので、転職エージェントを通して企業へ応募する際は、転職エージェントのアドバイスを良く聞いて、慎重に進めることをおすすめします。

転職エージェントは、その紹介した企業のことを良く知っていたり、良い関係が構築できていたりするため、どのように話をしたら良い形になるか良く分かっているからです。

伝え方に悩んだ場合は、遠慮なくご相談ください。

本当にお金の件は難しいです。ちょっと言い方を間違えたり、勘違いが生じたりすると、お互いマイナスになってしまいますので、面接にはしっかりと準備をして臨みましょう!

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